Medical care 診療案内

妊娠検査・羊水検査

妊娠検査・羊水検査 羊水検査・クアトロテスト

高齢出産は近年、増える傾向にあります。
35歳以上で「高齢出産」と言いますが 高齢出産のリスクについて不安に思われている方も多いと思います。

例えば、ダウン症などの染色体異常の赤ちゃんが生まれてくるリスクは、高齢出産かどうかに関わらず、すべての年代の方にあります。しかし、年齢が高くなるにつれて、染色体異常が発生する確率が上がるのも確かです。

羊水検査(胎児染色体検査)は、赤ちゃんに染色体異常がないかどうかを調べる検査です。
当院では、妊娠15週頃までに一度、診察にお越し頂き、検査についての説明と、検査が可能かどうかの確認 (診察および超音波検査)を行います。 その上で、妊娠16~18週頃に、改めて羊水検査を行っております。

羊水検査の注意点

羊水検査は子宮に針を通して行いますので、流産などの危険(約0.3%)を伴います。
ですので、当院では、気安く患者様に検査をお勧めしてはおりません。
診察と、詳しいご説明・ご相談の上、慎重に検査を受けるかどうかを、患者様に判断して頂いております。

また、高齢妊娠ではないけれども、ダウン症などを心配されている方には、クアトロテスト(母体の採血検査)も可能です。
クアトロテストは、ダウン症などの先天性疾患の発生の確率を予測するものであり、確定診断ではありません。 詳しくは、ご受診の際におたずね下さい。

羊水検査(胎児染色体検査)の実情について

これまで、約20年間、羊水検査を行ってきましたが、現在、ラブコープ社(日本の羊水検査のほとんどを行っている検査会社)によると、大阪市総合医療センターなどの総合周産期センター以外の特に、個人の開業クリニックの中では、当院の羊水検査数は日本一だそうです。

適応別内訳でも毎年、高齢妊娠が1位(66%) で、次いで胎児の超音波検査異常: NT(+) 、異常児の家族歴と続いております。
ちなみに、高齢妊娠で検査を受けられた方の平均年齢は38.4 歳でした。
合併症としては、高位破水1例(その後の治療で軽快)、血腫形成1例(経過順調)を認めました。

よくあるご質問

羊水検査は、何歳くらいから受けた方が良いのですか?

一般に、35歳以上の方の出産を高齢出産と言い、この年齢の妊婦の方からダウン症などの染色体異常の赤ちゃんが生まれてくる確率が、若い年代の方にくらべて高くなります。

(羊水検査がきっかけで流産する確率とほぼ同じ、1/300とされています。) 年齢が高くなれば、染色体異常の赤ちゃんの出生率も高くなりますので、当院では、35歳以上の妊婦の方には、羊水検査のアナウンスをしております。

羊水検査は痛いのですか?
お腹(おへそより少し下あたり)に、細くて長い針を刺しますが、その前に 局所(表面)麻酔をしますので、痛みは少し和らぐとお考え下さい。
羊水検査はどのような場合に必要でしょうか?
また、クアトロテストと羊水検査の確率、危険度などについて教えて下さい。

まず、羊水検査とは、正確には胎児染色体検査の1つで、他にも、絨毛や臍帯血採取によって胎児の染色体を調べる事が可能です。
つまり、胎児の染色体異常(ダウン症など)が心配な場合に行う検査です。

では、ダウン症など染色体異常の赤ちゃんは、どのくらいの頻度で出現するかというと、全妊婦を対象に、1000人中2~3人と考えられ、特に高齢妊娠といわれる35歳以上の場合、300人中1人以上となります。

また、羊水検査による流産率は300分の1とされています。
高齢妊娠の方には、この検査がある事をお知らせして、一度考えて頂く事をお勧めしております。

一方、クアトロテストとは、まず母体年齢を基準として、血液中の4つのマーカー値や、その他の母体因子を参考にしてダウン症など3つの疾患の確率を計算するものです。
羊水検査のような流産のリスクは、ほぼゼロですが、検査の正確性(信頼性)は、羊水検査ほどは高くありません。

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